みなさん、こんにちは。 ゆーさくです。
僕は、発達障害グレーゾーンという特性を持っています。
このあたりについて詳しく知りたい方は、ぜひこちらの関連記事をご覧ください。
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今回お話しするのは、発達障害の中でも特にADHD(注意欠陥・多動性障害)に効果があるとされている薬「コンサータ」についてです。
僕自身、ADHDとASD(自閉スペクトラム症)の特性を持っており、コンサータを服用しています。
この記事では、僕がコンサータを実際に使用して感じた効果や副作用、主治医からのアドバイスについて詳しくお伝えします。
同じような悩みを抱える方々、これからコンサータを試してみたいなと思う方の参考になれば幸いです。
コンサータとは?
コンサータの概要
コンサータは、ADHD(注意欠如・多動症)の治療に使用される中枢神経刺激薬です。
主成分はメチルフェニデート塩酸塩で、脳内のドーパミンとノルアドレナリンの働きを調整し、集中力や注意力の向上、衝動性の抑制に効果があるとされています。
人間が集中力ややる気、判断力や記憶力といった認知機能を発揮するためには、ドーパミンとノルアドレナリンといった神経伝達物質が正常に分泌され、バランスよく機能することが重要です。
しかし、発達障害を持つ人はこのドーパミンやノルアドレナリンの分泌や再取り込みの調整がうまくできず、集中力の維持や意欲の持続、認知機能が上手く働かないことが起こります。
コンサータは、ドーパミンやノルアドレナリンの再取り込みを阻害することで、シナプス間にこれらの神経伝達物質を長く留め、脳内での活性化を維持します。
この作用により、集中力や意欲の向上、認知機能の改善といった効果が期待できます。
コンサータは持続性のある徐放剤(じょほうざい)で、1日1回の服用で効果が約10〜12時間持続するのが特徴です。
このため、朝に服用することで、日中の活動時間帯をカバーすることができます。
量は18mg、27mg、36mg… と段階的に量が増えていき、それに伴い、錠剤の色が変わっていきます。
法律では、成人であれば MAX:72mgまで処方することが出来るそうです。
ただし、コンサータは覚せい剤とほぼ同等の成分の薬で別名「医薬用覚せい剤」とも呼ばれるほど、慎重な管理が必要な薬です。
決められた医師や病院でのみ処方が可能で、処方時には厳格な診断や審査、カウンセリングが行われます。
さらに、コンサータを処方された人は「コンサータカード」という専用の許可証を所持する必要があります。
このカードがないと、たとえ医師の処方箋があっても薬局で薬を受け取ることはできません。
また、他人への譲渡や自己判断での処分も禁止されており、紛失や不正譲渡が発覚した場合には厳しい対応が取られることもあります。
そして、薬なので当然副作用やリスクがあります。
僕のADHDとASDの特性
僕はADHDの「不注意優勢型」とASDの特性を併せ持っています。
それによる困りごとや苦手なことがたくさんあるのですが、具体的には、次のようなものがあります
ゆーさくが持つ、発達障害特有の困りごと
- 集中力が続かない
- 自分で勝手がわかっていないことがマルチタスクになると、混乱する
- 思考がとっ散らかる(頭の中が、うるさくてぐちゃぐちゃしている)
- 人の話を聞いていられない
毎日こんな困りごとに振り回されて、結果仕事が上手くこなせない日々…
とてもこんな状態では仕事にならないと思いました。
やはり、発達障害のせいで仕事がこなせないのは、周りの人に申し訳がないですし、自分の努力や工夫をして何とか改善できる方法があるのなら、試したいと思ったんです。
なので、このコンサータを飲むことで、集中力が続かないといった困りごとに対し、少しでも対処できるようになるんじゃないか?と期待感を持ちました。
コンサータを飲んだ効果
では、コンサータを飲んでみてどうだったのか?
その体験談を語っていきたいと思います。
僕は、最小量18mg、一段階階量を増やした27mgを試しました。
コンサータを朝に服用すると、約1時間後から効果が現れ始めます。
頭の中が静かになり、思考がまとまりやすくなった
服用前は、頭の中でさまざまな考えが入り乱れ、常にザワザワとうるさい感覚がありました。
いざ作業を始めようとしても雑念が次々と浮かび、なかなか取りかかれないことが多かったのですが・・・
コンサータを飲むと、それがスッと収まり、頭の中が静かになる感覚を得られました。
思考がまとまりやすくなり、あちこちに意識が散らばることが少なくなった結果、目の前の仕事や作業にスムーズに集中できるようになりました。
気が散りにくくなったことで、仕事への集中力が増し、生産性も向上したと感じます。
気が削がれても、すぐに立て直せる
コンサータを服用する前は、周囲のちょっとした変化にすぐ注意が向いてしまい、一度集中が途切れると、なかなか元の作業に戻れないことが悩みでした。
例を挙げると、突然電話が鳴ったり、近くで誰かが話し始めたり、とっさに話しかけられたりすると、その音や出来事に意識が引っ張られ、気づけば違うことを考えてしまっていることがよくありました。
そうなると、集中を取り戻すまでに時間がかかり、仕事の効率も悪くなります。
しかし、コンサータを服用すると、たとえ外部の刺激で一時的に気が散ったとしても、すぐに元の作業に戻れるようになりました。
たとえば、突然電話が鳴って対応した後でも、「あれ、何してたっけ?」と迷うことなく、スムーズに作業の続きを再開できます。
とっさに話しかけられても、必要なやり取りを終えたら、すぐに集中モードに戻れる。
こうした変化のおかげで、集中を削がれる場面があっても、そのたびに作業効率が落ちることが少なくなり、仕事のリズムを崩さずに進められるようになりました。
結果として、以前よりもストレスを感じにくくなり、生産性も向上したと実感しています。
人の話をしっかり聞けるようになる
コンサータを服用すると、話をしている相手に対して、以前よりもしっかり集中でき話がしっかり理解できるようになりました。
服用前は、相手が話している途中でも別のことを考えてしまったり、気が散ってしまったりして、会話の内容が頭に入らないことがよくありました。
しかし、コンサータを飲むことで、相手の言葉に意識を向け続けられるようになり、スムーズにコミュニケーションが取れるようになったと実感しています。
18mgの服用でも十分な効果を感じましたが、27mgではさらに集中力が高まり、いわゆる「キレッキレ」な状態になれました。
まるで脳が研ぎ澄まされ、周囲の雑音に邪魔されることなく、目の前の会話や仕事に没頭できる感覚です。
驚いたのは、薬を飲んでいることを知らない上司や同僚までもがその変化に気づいたことです。
ある日、上司から「おっ、今日はなんかすごいね。目が鋭くてキレッキレじゃないか?」と言われたことがありました。
同僚にも「なんか今日、集中力すごくない?」と声をかけられ、改めて自分の変化を実感しました。
服用することで、単に自分の中で「集中しやすくなった」と感じるだけでなく、周囲にも伝わるほどの変化があったのは驚きでした。
やはり、コンサータを飲むことで集中力が向上し、発達障害特有の困りごとに対処できるようになることは間違いないと思います。
自分では見えないですが、脳内物質の働きって人が生きていくのにすごい重要なんだなと実感しましたね。
コンサータを飲んだ時の副作用
「そんなにすごい効果があるなら、ずっとそのコンサータを飲み続ければいいじゃん」
こう思うかもしれません。
確かにコンサータは、「発達障害の特性による困りごとを大きく軽減してくれる薬」であることは間違いない。
しかし、その強力な効果ゆえに、大きなデメリットやリスクも伴います。
僕が感じた副作用やデメリットを紹介します
軽い頭痛がする
コンサータを服用すると、締め付けられるような軽い頭痛を感じることがありました。
強烈な痛みではないのですが、まるで頭を輪っかでギューッと締めつけられているような感覚です。
我慢できない痛みではないですが、やはり若干の違和感・不快感はありました
食欲が落ちる
また、コンサータを飲むと、食欲が大きく低下します。
例えば、朝に服用すると、その日の昼食の時間になってもほとんど空腹感を感じません。
「食べたい」という欲求自体が薄れ、「なんか、別に食べなくてもいいかな?」と思ってしまうほどでした。
しかし、栄養補給の観点からも、食事を抜くのは良くないので、食欲がなくてもなんとか食べるようにしていました。
動悸がすごい
僕がコンサータを服用していて、僕が最も困った副作用のひとつが動悸です。
心臓がバクバクと激しく鼓動し、明らかに普段よりも速くなっているのを自分でも感じるほどでした。
これは、薬の量が増えていくほどより顕著になります。
特に困ったのが、会社の健康診断の日。
うっかりコンサータを服用したまま心電図を測ったところ、医師からこう言われました。
「あれ? なんかキミ、鼓動が早いね。1分間に100を超えてるなんて、ちょっと異常だよ」
医師も異変に気づき、心配してくれるほどでした。
服用し続け、疲労で倒れた
それから、僕が怖いなと思った副作用がもう一つ
疲労が溜まっても分かりにくく、後になってドッと疲れが出ることです。
僕は、仕事が立て込みすぎてしまい、ほぼ毎日コンサータを服用していた時期がありました。
ある朝、突然 起き上がれなくなったのです。
身体に力が入らず、何もやる気が起きない。
すさまじい脱力感と虚無感に襲われ、結局その日は仕事を休んでしまいました。
不安になり、後日担当医に相談したところ、こう言われました。
「ハッキリ言って、コンサータを多用しすぎですよ!
自分では自覚がないかもしれませんが、身体には確実に疲労が蓄積しています。
その結果、身体と心が限界を迎えてしまったのでしょう」
さらに、こんな例え話をされました。
「コンサータは、車で例えるならアクセルを踏めるようになる薬であって、ガソリンの量自体を増やす薬ではありません。
アクセルを踏み続けても、燃料が尽きれば動けなくなりますよね?
だからこそ、自分のコンディションをしっかり把握し、バテないようにコントロールする意識が必要ですよ。」
この言葉を聞き、僕はようやく「コンサータを飲めばなんとかなる」と思っていた自分の考えが、甘かったことに気づきました。
コンサータは決して万能薬ではない
コンサータは、DRAGON BALLの「界王拳」
コンサータは、発達障害による困りごとを大きく軽減し、生活や仕事の質を向上させる強力な薬です。
しかし、その効果に頼りすぎると、身体の限界を超えてしまうリスクもあります。
このコンサータの特性を語るうえで、よく例えられるのが 国民的マンガ『DRAGON BALL』に登場する必殺技「界王拳」 です。
界王拳とは
体中の全ての気をコントロールし瞬間的に増幅させ、力、スピード、破壊力、防御力、全てが何倍にもなる技。
しかし戦闘力の増強と引き換えに体力をごっそりと持っていくので、体に適切な量でなければ負担が大きすぎるため、体が付いていけず身を壊すことになる。
引用:Wikipedia
引用:『DRAGON BALL』
コンサータを服用すると、確かに集中力が高まり、驚くほど作業に没頭できるようになります。
しかし、それは 薬の力で強引に脳を興奮状態にし、アクセル全開で動いているだけ なのです。
その結果、 疲労と身体への負担も大きくなり、界王拳と同じように無計画に使い続けると、自分自身が限界を迎えてしまいます。
上記した通り、僕も仕事が忙しい時期にコンサータを連日服用し続けた結果、 ある朝突然起き上がれなくなった という経験をしました。
まるで、界王拳を使いすぎて戦闘不能になった孫悟空のように…。
コンサータは「奥の手」としての運用が重要
コンサータは強力ですが、無計画に使いまくると、非常に危ない薬です。
多用すれば大きなしっぺ返しを食らいます。
- 疲労が蓄積し、最終的に身体が悲鳴をあげる
- 動悸や頭痛、食欲不振などの副作用が出る
- 「飲まないと集中できない」と感じ、依存リスクが高まる
こういったデメリットが出てきます。
だからこそ、服用する際は慎重に見極めることが大切 だと痛感しました。
僕は、「どうしても集中しなくてはいけない場面」= 強敵と戦うとき にだけ、コンサータを使うと決めました。
普段はなるべく工夫で乗り切り、「ここぞ」という頑張り時にだけ発動させる「奥の手」 として活用していこうと思います。
まさに、孫悟空が 「界王拳」を要所要所で使うように。
まとめ コンサータを使った効果
まとめ
・コンサータを使うことで、集中力がUPし、生産性向上につながる
・ただし、頭痛や食欲低下、動機や疲労感で倒れてしまうといった、大きなデメリットもある
→コンサータは、「ここぞ」という頑張り時にだけ発動させる「奥の手」 として活用すること
コンサータの効果は絶大ですが、それに頼りすぎると 心身の負担が大きくなり、最終的にダウンするリスク もあります。
孫悟空が界王拳を 「ここぞという時の奥の手」として使っていたように、コンサータも 「強敵と戦う日だけ発動する」 という意識で運用するのがベストだと考えました。
今後は、コンサータを使わなくても、集中力を保つ工夫を心がけたり、自分の心身のコンディションを整えるといった取り組みをしていきたいと考えています。
今回の僕の体験談が、「コンサータを使ってみようかな?」と考えている人の参考になればうれしいです。
~おわり~
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