こんにちは。ゆーさくです
僕は40代になってから、ADHD(注意欠陥・多動性障害)とASD(自閉スペクトラム症)の特性があることが医師の診断によりわかりました。
それはまさに、「目の前が真っ白になってしまう」経験でした。
周囲に相談できる人もおらず、インターネットで調べても釈然としない・・・
そんな中で知ったのが、「就労移行支援センター」の存在です。
今回の記事は、僕が「就労移行支援センター」に相談しに行った時の体験談をお話したいと思います。
就労移行支援センターの概要と、相談しようと思ったキッカケ
就労移行支援センターとは?
就労移行支援センターとは、発達障害のある方の「労働」を支援する公的サービスです。
主に、以下のような支援が受けられます
就労移行支援センターについて
- 就職に向けたスキルアップの訓練(PCスキル、報連相、ビジネスマナーなど)
- 働きやすい職場へのマッチングサポート
- 職場に障害特性を伝えるためのサポート
- 就職後の定着支援(悩み相談、調整など)
なぜ「就労移行支援センター」に行ってみようと思ったのか?
冒頭お伝えしましたが、僕は40代になって発達障害診断を受けました。
その診断を受けたとき、僕は色々な不安や葛藤に襲われました
- 自分は今後も働き続けられるのか?
- 発達障害向けの働き口ってあるんだろうか?
- 職場に障害があることを伝えるべきなのか?
当時、僕の周囲には発達障害の特性を持っている当事者がいなかったので、誰にも相談することができず、悪い思考がグルグル・・・
そんな中、「就労移行支援センター」の存在を知りました。

そう思い、勇気を出して訪ねてみることにしたんです。
就労移行支援センターに実際に訪問してみて感じたこと、得られた情報
僕は、就労移行支援センターに連絡を取り、見学と相談の予約を取りつけました。
相談してみて、感じたこと得られた情報を紹介します
①発達障害者の就職事情 「厳しい現実」
相談した当時、僕が気になっていたのが、障害者雇用として働く選択肢でした。
「もし今の仕事が続けられなくなったとき、自分は今後どうすれば…?」という不安があり、障害者雇用も視野に入れておかないとおもったからです。
結果として、以下のことがわかりました
- 障害者枠での求人はあるが、競争率が高い
- 正社員採用は少なく、契約社員やパートが多い
- 給与は一般雇用よりも低めになりやすい
- 一方で「配慮のある職場」や「支援員のサポート」が受けられる場合もある
僕は、正社員でそれなりの年齢なので、そこそこの年収をもらえている状態でした。
薄々予感はしていましたが、障害者雇用ともなると求人がかなり少なく、給与体系や待遇が現状に比べて大幅にDownしてしまうことは否めない。



現状、家族を養うには心もとないと思ったので、現段階では選択できない働き方だと思いました。
ただ、「発達障害グレーゾーン」のように、少しの環境整備と配慮だけで問題なく働けるのであれば、求人の数も多く、給与面などの待遇面もさほど悪くない場合もあるとのこと。
どうしようもなくなった選択肢としては、一考の価値はあると感じました。
②当事者の生の声が、何よりも心に響いた
僕がセンターに訪問した際、たまたま発達障害の診断を受けて現在通所されている方がいらっしゃいました。
職員の方のご配慮で、この方とお話させてもらえる機会をいただけました。
仮にこの方を「Kさん」とします。
Kさんは、かつて行政機関で働いていましたが、発達障害の特性ゆえのミスで退職を余儀なくされ、現在は再出発を目指して支援を受けているとのこと。
僕は思い切って「障害を周囲に伝えるべきでしょうか?」と聞いてみました。
すると、Kさんはこう答えてくれました。
僕は、発達障害であることを、まわりに打ち明けてよかったと思っている。
そうすることで、僕自身すごくラクに生きられるようになったし。
それに、発達障害であることを打ち明けることは、自分自身の特性を受け入れ、納得するためには必要。
もちろん、発達障害であることを伝えることで、離れていってしまう人もいるとは思うけど・・・
それでも受け入れてくれる人がいたら、その人を大切にして生きていけばいいんです
この言葉に、僕は強く心を打たれました。
“自分を隠すこと=自分を否定すること”のように感じていたからです。
この言葉を聞いて、僕は発達障害であることを周囲に打ち明ける決心がつきました。
後日談ですが、僕は発達障害であることを勤め先の上司に伝えることにしました。
結果、他のチームに異動という合理的配慮を受けることが出来、今では元気に無理なく仕事が出来ています。
発達障害であることを打ち明け、冷たく当たってくる人や、よそよそしくなって僕から離れていってしまった人もいたけれど…
発達障害であったとしても普通に接してくれる人や、「何か配慮できることある?」と優しい心遣いをしてくれる人もいたんです。
Kさんの言葉のおかげで、僕は自分自身の特性を受け入れ、納得することが出来ました。
それに、仮に発達障害であることを受け入れてもらえない人が居たとしても、受け入れてくれる人は必ずいるので、そういった人を大切にして生きていこうという考え方になりました。


